AM2:21

深々と、思うことを

神様なんていない

入院していた祖母の容体が悪化した。



初めは脚に突然力が入らなくなり、自力で立てなくなることがきっかけだった。


もともと目と脚の悪い祖母だったが、

元気で良く話す人だった。


入院してリハビリも頑張っていて、つい先月私が見舞いに行った時も

私の訪問を大変喜んでくれて、手を握りながら将来のことを話した。


その矢先だった。


祖母が病院から施設に移ってから、急に容体が悪化し始めたという。


「この施設の人は嫌いだ」

「この施設は嫌だ。帰りたい。」


自ら入ることを望んだはずだったのだが、

入居すると途端に言動が変わってしまった。

施設内で何かがあったのかもしれないが、本人は結局何も話したがらなかった。


その後、幻覚をみるようになり

意味不明なことを話し出したりなど、

認知機能に問題が生じ始めたらしい。

(認知症とは断定できず、原因は不明だという。)


最終的には急性腎不全になり、現在は絶食・点滴のみの寝たきり状態だと聞かされた。

何処にも力が入らず、話すこともままならないという。


先月、あんなにも嬉しそうに手を握る祖母。


私と恩人のことを心から祝福してくれた祖母。


「結婚式に出るまでは死ねない」といってくれていた祖母。



ねえ、まだ結婚式まで数年かかるよ。

幾ら何でも早すぎるよ。


ねえ、言ってくれたじゃん。

結婚式に出てくれるって、

それまでは死なないって言ってくれたじゃん。


どうしてこうなってしまったのだろう。


もしも神様がいるのなら、本当に人類平等の愛というものがあるのなら

こんな残酷なことはしないのではないだろうか。


私の中に、神様なんていない。